世界中からVIPが集結「ダボス会議」とは何か〜ついに習近平も!?

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毎年1月、世界中から政治、経済界のVIPたちが集まることで知られている世界経済フォーラム年次総会、通称「ダボス会議」。

なぜ超多忙なVIPたちがスイスのリゾート地に毎年やってくるのか? 主催者の世界経済フォーラムとはどのような組織なのか? そしてダボス会議が世界に果たしている役割とは? 

『世界一の会議 ダボス会議の秘密』(1月20日刊)で、その正体を明らかにしている著者・齋藤ウィリアム浩幸氏(内閣府参与)が、ダボス会議の意義と醍醐味を解説する。

今年は習近平も参加する

2017年のダボス会議(World Economic Forum Annual Meeting 2017)が1月17〜20日に行われます。今回のダボス会議ではどのような課題が大きくクローズアップされるのでしょうか。

始まる前に決まっているのは、2017年のメインテーマが「迅速な責任あるリーダーシップ(Responsive and Responsible Leadership)」であるということ。

より複雑に、より急速に変化する社会情勢のなかで、いかに迅速に対応するか、信頼されるリーダーシップとは何かがメインテーマになっています。

2016年は、イギリスのEU離脱決定と、アメリカの新大統領選出という大きなニュースに世界が揺れました。どちらの出来事も、昨今の難民問題、国内の経済格差の拡大によってポピュリズムが台頭し、排外的なナショナリズムが支持を広げてきたことが大きな背景としてあります。

そして2017年はEUを牽引してきた独仏二大国で選挙があり、ポピュリズムや排外的ナショナリズムの流れが続くのかが非常に注目されており、そうした流れのなかで今回のダボス会議では大きな課題としてリーダーシップを取り上げたのです(残念ながら一昨年までは常連であったドイツのメルケル首相は今年も不参加となりました)。

今年のダボス会議は会期もあえて変更しています。ダボス会議は例年、1月下旬の水曜日から土曜日までの4日間(2014年までは日曜日までの5日間)開催されていますが、2017年はトランプ新大統領の就任式が20日にあるので、火曜日から金曜日(1月17日〜20日)という日程になったのです。

時差の関係で、トランプ氏の就任式が始まるのは、ダボス会議最終日の夕方となります。この日程設定に、会議を主催する世界経済フォーラム(World Economic Forum:以下WEF)の「意図」を感じるのは私だけでしょうか?

また2017年のダボス会議の大きなトピックは、習近平国家主席が中国のトップとしてはじめてダボスに参加するということ。

WEFのことですから、ただ一方的に習主席が演説して終わりということはないと思いますが、どうなるでしょうか? アメリカの新大統領誕生の直前に、中国のトップを登場させる。これもまた「ダボスらしさ」だと思います。

ダボスから世界に拡散する

2016年の会議のメインテーマは第四次産業革命(Fourth industrial revolution)でした。どちらかというと、金融関係がメインだったダボスで第四次産業革命が大きくクローズアップされることは、それ自体がニュースでしたが、今年もそれは引き継がれ、重要課題の一つとして多くのセッションが組まれることが決まっています。

ダボスではすでに数年前からAIが人間の能力を上回る、いわゆるシンギュラリティについても語られていますが、昨年は囲碁の世界的名手がAI(人工知能)に敗れるという大きなニュースもあり、AIへの関心は急速に高まっています。

2016年のダボスにおいて、WEFの会長、クラウス・シュワブは「革命は津波のように我々を襲い、すべてのシステムを一変させる。しかし、我々はまだ、十分に準備ができていない」と語りました。

こうした社会構造の大きな変化に素早く対応し、その解決の糸口を話し合うのがダボスという場です。

ダボスで話し合われたことは世界中に拡散され、継続して議論されることで、世界中で取り組みがなされていくのです。

そのひとつの典型例が私の専門分野でもあるサイバーセキュリティ問題。

ちょうどいま、昨年の大統領選におけるサイバー攻撃が民主主義の手続きに対する重大な挑戦ではないかと大きな話題になっていますが、この解決には国境を越えた官民の情報共有が不可欠です。

そうなると、政官民あらゆる利害関係者を集めるネットワークを持つWEFの出番。昨年、インターポール(国際刑事警察機構)と、WEFが協力していくことが発表されましたが、グローバルな緊急課題の解決をミッションに掲げるWEFらしい取り組みです。

ダボス会議の醍醐味

世界中のVIPが集まることばかりクローズアップされがちなダボス会議ですが、私が実際に会議に参加していてダボスがおもしろいと思うのは、じつはそうした部分ではありません。

詳しくは本の中で紹介していますが、ひとつの例をあげると、たとえば「あらゆる視点を持った人が参加して議論する場である」というところ。

たしかに2016年に起こったイギリスのEU離脱決定と、アメリカ大統領選におけるトランプ候補の勝利は、ダボス会議に参加している多くの人にとっても予想外の出来事でした。

しかし一方で、2016年のダボス会議では、「トランプが大統領になったら世界はどう変わるか」「イギリスでEU離脱が決まったら、経済へはどのような影響があるのか」という議論が実際になされていたのです。

その際、多くの人は「そんなことは起きないと思うけれど」という反応ではありましたが、「そんな極論は聞くに値しない」と否定する人はいませんでした。

そして、少なくともそうした議論を聞いていた参加者にとっては、二つの出来事は、「予想外ではあるが想定内」だったと思います。ある出来事に対し、「想定外」か「想定内」かで、人の対応は大きく変わります(東日本大震災のときの原発事故への対応でも明らかです)。

自分とは違うさまざまな視点・意見を持った人と議論していくことで、新たな気づきを得て、想定外をなくしていくこと、これもまた「ダボス式」なのです。

今年は会議でどのようなことが話し合われるでしょうか?  

私はいまからわくわくしています。

現代ビジネスで掲載された

Posted by whsaito

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